父の死②

病院へ確認の電話をした翌朝に、父の呼吸が止まったと電話がありました。

看護師長さんが落ち着いた声で連絡をくださいました。

私もできるだけ落ち着いた声で「今から向かいます」と答えました。

急いで行っても病院まで1時間近くかかります。呼吸が止まれば数分後に心臓も止まるということ。当然間に合いません。

でも急ぎました。少しでも早く会えますように。

病院に着いてナースセンターで「娘です」と名乗るとすぐに父の元へ案内してくださいました。

まだ器具を繋がれたまま、すでに冷たくなった父がいました。

少し前まで、父が亡くなっても、その姿を目の前にしても、泣かないと思っていました。

でもだめでした。

主治医の先生がいらっしゃるまで父と二人きりだったので、たくさんお話しました。

もちろん私が一方的に話す形でしたが。

話し始めるとなぜか心が少し穏やかになった気がしました。笑い話も交えたりして、少しの間過ごしました。

そして主治医の先生がいらして、死亡診断がおりました。

それから先生から今までの病歴などの説明をしていただけると聞いて、お願いしました。

1年前から体調不良で何度か倒れて救急搬送、そして入退院を繰り返していたようです。

おそらくアルコール依存症で、腎臓も肝臓も栄養状態も悪く、起死念慮も強かったと。かなりボロボロの状態だったようです。

思えば離婚する前から心身ともに疲れ切っていたのかもしれません。素人目なので間違っているかもしれませんが、私が思うに、父はおそらくパーソナリティ障害かなにかでした。鬱なども併発していたかもしれません。

私がもっと支えてあげられていれば父はもっと楽になれていたかも、早く然るべき病院にかかっていればもしかしたら。そう思わずにはいられませんでした。

でも近くにいると、そう思えないんですね、手遅れになってから気付くなんて情けないです。

その後看護師さんが父の身支度をしてくださりました。最後に体を拭くのは私も一緒にさせてもらいました。

その時に看護師さんが言った2つの言葉が今でも忘れられません。

「〇〇(父の名前)さん、娘さん来てくれて嬉しいね。」

「娘さん、お父様とお顔が似ていらっしゃいますね。」

身支度の後、病院の方が葬儀屋さんを呼んでくださり、お見送りも済ませました。

お見送りは、やはり泣いてしまいました。

この翌日に葬儀屋さんから連絡があり、火葬の日程が決まりました。



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